人気の高いルノーのカングー購入を考えているのであれば、まずはどういった魅力があるのか、初代モデルから2代目モデルにフルモデルチェンジするまでにどういったマイナーチェンジや改良があったのかをぜひ把握してください。
それによって、よりカングーの魅力を知ることができるはずです。また、買取業者別の中古車価格もまとめているので、ぜひ購入の参考にしてください。
カングーの魅力と特徴
ルノーのカングーは、1.2Lターボエンジンを搭載したミニバン。一見、その見た目の可愛らしさに注目しがちですが、実用性の高さから人気を獲得しています。
収納性の高さ
カングーは、生花店や宅配便などの業者が愛用する商用バンである、ルノーエクスプレスの後継として開発されたモデルになります。そのため収納に最適に高さ、幅、奥行きを兼ね備えており、なおかつ積み込み口の地上高が低く、重い荷物を積み込むのも簡単です。
また、高い収納性を感じる部分は荷室の広さだけではありません。運転席周りには、大型の手帳などが余裕で入るドアポケットがあり、運転席上部に設けられたオーバーヘッドコンソールは手荷物ぐらいは簡単に入ってしまいます。
そして後席のサイド上部にもオーバーヘッドコンソールボックスが用意されているため、荷物が車内空間を狭くしてしまうこともありません。
高い走行性能
ミニバンのように車高が高くなると、一般的に走行が安定しにくいというデメリットがあります。しかし、カングーはその大きさの割に小回りが利くため、車庫入れも簡単です。
そしてギアチェンジを行ってもスムーズで安定感のある走りで、カーブや停止についても運転手がストレスに感じるような癖はありません。また、シートのクオリティも高く、日々の運転が楽しく感じる造りになっています、
オシャレなデザイン性
高い実用性以外に、見た目の可愛らしさで購入をする人も少なくありません。スクエアボディに適度な曲線を持たせたシンプルなデザインは、家族で過ごす休日をより魅力的なものにしてくれるようです。
また、愛犬家向け特別仕様者カングーウィズペットも限定販売されたこともあり、愛犬と休日を過ごすことにも適しているようです。
カングーのおすすめモデル
初代カングーは、本国フランスでは1997年、日本では2002年に発売されました。それ以降、マイナーチェンジや一部改良を繰り返し、2009年にフルモデルチェンジを行っています。では、現在に至るまでどのような変化を辿っていったのか、それを確認しながら購入するモデルを検討していきましょう。
初代(2002年3月発売)
全幅1,675mmというに、1,810mmという車高。一見すると、コンパクトというよりもタイトな印象を受けてしまいます。
しかしキャビンは、一般的な台形のようなつくりではなく、ほぼ正方形とになっているといっても過言ではありません。そのため、車内に乗り込んでみると外見から想像したものと比べ、以外に広く感じるのです。生産当初は、1.4Lエンジン搭載の4速ATのみの販売でした。
全長×全幅×全高 | 3995×1675×1810mm |
エンジン | 1.4Lエンジン |
トランスミッション | 4AT |
車両重量 | 1180kg |
最大出力 | 75ps |
最大トルク | 11.9kg・m |
総排気量 | 1389cc |
過給機 | 自然吸気 |
初代(2003年8月マイナーチェンジ)
生産開始してから約1年半後、マイナーチェンジが行われました。主にフロントデザインの変更、バックドアにハッチバックのほかにダブルバックドアを採用、1.6Lエンジンに変わり最大出力と最大トルクの向上、トランスミッションに5速MTの追加といったものがあります。
全長×全幅×全高 | 4035×1675×1810mm |
エンジン | 1.6Lエンジン |
トランスミッション | 4ATもしくは5MT |
車両重量 | 1200kg |
最大出力 | 95ps |
最大トルク | 15.1kg・m |
総排気量 | 1598cc |
過給機 | 自然吸気 |
初代(2006年1月一部改良)
マイナーチェンジから約3年半後、一部改良が行われました。外観にフルカラードバンパーの採用、内装にアームレストやシートバックテーブルの採用などを行い、よりオシャレでより快適に過ごせるように改良が行われたようです。
全長×全幅×全高 | 4035×1675×1810mm |
エンジン | 1.6Lエンジン |
トランスミッション | 4ATもしくは5MT |
車両重量 | 1210kg |
最大出力 | 95ps |
最大トルク | 15.1kg・m |
総排気量 | 1598cc |
過給機 | 自然吸気 |
初代(2007年5月一部改良)
前回の改良から約1年弱、さらに一部改良が行われました。車内での過ごし方をより上質なものにするため、新しいデザインのシート生地を採用。ほかにも、アウトドアで活躍する12Vの電源プラグをリアのサイドボードに装着するなど、より多様なニーズに答えられるような改良が加えられています。
全長×全幅×全高 | 4035×1675×1810mm |
エンジン | 1.6Lエンジン |
トランスミッション | 4ATもしくは5MT |
車両重量 | 1170kgもしくは1200kg |
最大出力 | 95ps |
最大トルク | 15.1kg・m |
総排気量 | 1598cc |
過給機 | 自然吸気 |
2代目(2009年9月発売)
初代モデル発売から約7年半後、フルモデルチェンジがされた2代目モデルが発売となりました。初代との大きな違いは、ボディサイズの全長と全幅がひとまわり大きくなっており、居住性や積載性が向上している点だと考えていいでしょう。なお、本国フランスでは2007年に発売がされています。
全長×全幅×全高 | 4215×1830×1830mm |
エンジン | 1.6Lエンジン |
トランスミッション | 4ATもしくは5MT |
車両重量 | 1460kg |
最大出力 | 105ps |
最大トルク | 15.1kg・m |
総排気量 | 1598cc |
過給機 | 自然吸気 |
2代目(2013年8月マイナーチェンジ)
2代目モデル発売から約4年後、マイナーチェンジが行われました。新しいルノーデザインが幅広く採用されており、モデルバリエーションに標準グレードのZEN(ゼン)と、仕事やレジャーに最適なACTIF(アクティフ)の2つのグレードで構成されるようになっています。
全長×全幅×全高 | 4280×1830×1810mm |
エンジン | 1.6Lエンジン |
トランスミッション | 4ATもしくは5MT |
車両重量 | 1420kgもしくは1460kg |
最大出力 | 105ps |
最大トルク | 15.1kg・m |
総排気量 | 1598cc |
過給機 | 自然吸気 |
初代モデルと2代目モデルを比較
マイナーチェンジが行われた初代モデルと、2代目モデルのスペックを比較してみましょう。
初代 | 2代目 | |
全長×全幅×全高 | 4035×1675×1810mm | 4280×1830×1810mm |
エンジン | 1.6Lエンジン | 1.6Lエンジン |
トランスミッション | 4ATもしくは5MT | 4ATもしくは5MT |
車両重量 | 1200kg | 1420kgもしくは1460kg |
最大出力 | 95ps | 105ps |
最大トルク | 15.1kg・m | 15.1kg・m |
総排気量 | 1598cc | 1598cc |
過給機 | 自然吸気 | 自然吸気 |
性能としては大きく変わっていません。やはり大きな違いは、全長と全幅の差になります。2代目は居住性と積載性に長けていて、初代は町中の小回りが得意といった具合です。
また、2代目からは仕事やレジャーも考えられたグレードのACTIFを選べるといった違いもあり、車の利用用途によって購入をぜひ考えてみてください。
買物や子供の送り迎え程度に利用するのであれば、小回りが利く初代。休日に友人や家族とアウトドアなどを楽しみたいのであれば、積載量や居住性の高い2代目を購入してみることをおすすめします。
カングー中古車価格の相場
初代モデルと2代目モデルで、価格相場は当然変わってきます。参考までにモデル別の中古車価格の比較、さらに新車価格とも比較をしておきましょう。
モデル | 初代 | 2代目 |
中古車相場価格 | 59.7万円 | 129.2万円 |
中古価格帯 | 15.9~147万円 | 47.8~325万円 |
業者別のカングーの中古車価格
カングーの中古車を購入するなら、主要な販売業者別の中古車価格を比較しておくと参考になるはずです。価格に大きく影響する年式、走行距離で価格を比較していってください。
年式別
まずは年式別に価格を比較してみていきましょう。一般的に年式が古いものは価格は安く、年式が新しいものは価格が高い傾向にあります。
ガリバー | カーセンサー | グーネット | |
2002年 | – | 30.9~45.9万円 | 30.9~70万円 |
2003年 | – | 29.9~76万円 | 29.9~76万円 |
2004年 | – | 43~90万円 | 38~90万円 |
2005年 | – | 38.8~112.3万円 | 28~113万円 |
2006年 | – | 36.1~117.8万円 | 36.1~114万円 |
2007年 | – | 49.8~130万円 | 35~130万円 |
2008年 | – | 49.8~139万円 | 39~139万円 |
2009年 | – | 60~172万円 | 49~172万円 |
2010年 | – | 59.8~165.8万円 | 47.8~147万円 |
2011年 | 124.9万円 | 84~184.9万円 | 84~179万円 |
2012年 | – | 84.9~199万円 | 65~199万円 |
2013年 | – | 13.2~199万円 | 73~199万円 |
2014年 | – | 168~228万円 | 123~228万円 |
2015年 | 173.2~249.9万円 | 179~252.3万円 | 139.8~252.3万円 |
2016年 | – | 151~310万円 | 151~267.6万円 |
2017年 | 229.9万円 | 219~251.8万円 | 219~247万円 |
2018年 | – | 255.3~395.3万円 | 229.9~313.5万円 |
走行距離別
次に走行距離別に価格を比較していきましょう。一般的に走行距離が長いほど価格は安く、走行距離が短いと価格は高くなります。
ガリバー | カーセンサー | グーネット | |
5000km~1万km | – | 209.8~267.3万円 | 209.8~267.6万円 |
1万km~2万km | – | 142~310万円 | 148~239.8万円 |
2万km~3万km | 249.9万円 | 117.8~252.3万円 | 118~252.3万円 |
3万km~4万km | – | 59~257.8万円 | 59~228万円 |
4万km~5万km | – | 55~209万円 | 55~209万円 |
5万km~6万km | 173.2万円 | 55.8~224.7万円 | 55~237万円 |
6万km~7万km | – | 78~188万円 | 39~188万円 |
7万km~8万km | 124.9万円 | 36.1~147万円 | 36.1~147万円 |
8万km~9万km | – | 37.8~143万円 | 28~143万円 |
9万km~10万km | – | 39~111.9万円 | 28~111.9万円 |
10万km~11万km | – | 29.9~101.9万円 | 29.9~101.9万円 |
11万km~12万km | – | 35~91.9万円 | 35~93.4万円 |
12万km~13万km | – | 47.8~90万円 | 45.9~49万円 |
13万km~14万km | – | 38~84.8万円 | 38~84.8万円 |
14万km~15万km | – | 19.8万円 | – |
中古カングー購入する際の注意点
オシャレで実用性も高いカングーですが、購入にあたっては幾つか注意点があります。購入してから後悔しないよう、事前に確認をしておきましょう。
2015年9月~10月生産は注意
2015年9月~10月に生産されたカングーの6速MTには、クラッチ操作ができなくなり、走行不能となる危険な不具合が発生しています。
不具合の原因は判明しており、クラッチを切ったりつないだりするプッシュロッドの接続部分の加工が適切に行われていないものがありました。
そのため、プッシュロッドがクラッチペダルから外れてクラッチ操作ができなくなったといわけです。こういった経緯からリコールがアナウンスされています。もし該当の生産期間内のカングーを購入するのであれば、必ず改善措置を受けたかどうかを確認しましょう。
万が一にも高速道路などで走行不能になった場合、大きな事故につながる可能性もありますので、気を付けてください。
先進の安全装備は備えていない
カングーはフロントエアバッグ、フロントサイドエアバッグ、カーテンエアバッグやフォースリミッター/プリテンショナー付シートベルトなどの基本的な安全装備は備えています。
しかし、自動ブレーキや車線逸脱防止装置など、先進の安全装備は備えていません。そのため充実な安全装備を整えたいのであれば、カングーを購入しても不安を感じてしまうかもしれないので注意してください。
リヤバンパーが非常に薄い
デザインの影響で、カングーのリヤバンパーは非常に薄いつくりになっています。そのため万が一、後ろ回りをぶつけてしまった場合、バンパーだけでなくテールゲートまでつぶれてしまう可能性も否定できません。
板金で修理できる程度ならまだ良いですが、板金できないほどにつぶれてしまった場合は20万円以上の修理費用がかかってしまいます。
使用燃料はハイオクのみ
ハイオクガソリンは、オクタン価の高いガソリンのため、ガソリンが燃えにくくなるという特性を持っています。高性能エンジンは圧縮比が高いため、レギュラーガソリンでは異常燃焼を起こし、エンジンの焼き付き、ノッキングの発生といった異常が起こることもあります。そのため、燃焼しにくいハイオクガソリンで異常燃焼を抑え、高いパワーが出せるように設計されています。
カングーに限らず、欧州車の多くはハイオクガソリンを使用します。なぜかというと、日本と欧州ではレギュラーとハイオクそれぞれのオクタン価の値が日本とは異なり、欧州のレギュラーが日本でいうハイオクのオクタン価になるためです。日本では、レギュラーとハイオクでは10円ほどの差があるため、その点も考慮して購入を検討してみましょう。
車を買い替える際の注意点
車を買い替える場合、現在乗っている車を下取りに出して、新しい車の価格交渉を行うことが一般的です。ここではおおまかな買い替えの流れ、そして万が一廃車になる場合の対処法など、買い替えを行う際の注意点を見ていきましょう。
買い替えの流れ
車の買い替えを行う場合、ディーラーや中古車販売店で新たに購入する車を決めてから、所有している車の下取り査定を依頼することになります。そして査定額が決まったら、新しく購入する車の価格交渉を行い、総額が決定したら購入の契約と、下取りの手続きを行います。
廃車になる場合
下取り価格がつかずに廃車となる場合、廃車費用や手続き代行手数料を購入金額に上乗せされる可能性もあるので注意してください。こういった場合はすぐに廃車手続きをせず、インターネットから複数の買取業者に下取りではなく、買取の見積もりを依頼してみましょう。業者によって、廃車ではなく買取をしてくれるケースもあるので、焦る必要はありません。
買取業者はカーネクストがおすすめ
中古車買取業者のカーネクストは、廃車予定の愛車から事故車まで0円以上で買取保証し、査定にレッカー代、書類代行も無料で行ってもらえます。そして、海外輸出販売の直売ルートを保有しているという頼もしさもあります。無料査定は約20秒程で完了するので、ぜひ試してみてください。
オシャレで実用性の高いカングーを楽しもう
カングーは見た目のシンプルなフォルムから感じる可愛らしさだけでなく、居住性と収納性に富んだ人気の高い車です。さらには高い走行性能も持っており、様々な使い方が自然と期待できてしまいます。
ただ初代モデルと2代目モデルでは、車体の大きさがひとまわり異なる点に注意してください。そのためレジャーなどに利用するなら車体の大きい2代目、買い物程度に利用するなら初代といった具合に使い分けるといいでしょう。
ただし、2015年9月~10月に生産されたものはリコールがアナウンスされているので、購入時には改善措置がされているのかを必ず確認してください。
ほかにも先進安全装備は備わっていないといったデメリットもあるので、どういった休日を過ごしたいか、どういった日常に車を役立てたいのかを考えたうえで、カングーの利用を検討してみることがおすすめです。