発売から5カ月の軽ハイトワゴン【三菱デリカミニ】の反応は?予約注文16千台を超えた理由

デリカミニの人気の理由

三菱自動車が2023年5月25日に発売を開始したデリカミニは、2020年3月から2023年4月まで販売されていたekクロススペースの後継車種となっています。発売から約5カ月が経過したデリカミニは、同年1月から予約注文の受付を開始し、発売日前日時点で既に事前予約台数は16,000台を超えていました。軽四輪車通称名別新車販売確報(全軽自協しらべ)でも、2023年9月の販売台数は5,280台、先代車の前年同月比と比べても218.5%と上々の結果です。

こちらの記事では、発売から5カ月が経過した三菱自動車のデリカミニはどのような軽自動車か、デリカミニの人気の理由や今の中古車市場での流通状況について、くわしく解説します。

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三菱デリカミニはどんな車?

発売されてから5カ月、月販目標販売台数達成を続けている新型デリカミニは、どのような車なのでしょうか。

デリカミニの車名の由来は

デリカの歴史

荷物を運ぶ車(デリバリ・カー)から、他にはない4WDオフロードミニバンであるデリカ(DELICA)は名づけられました。そのデリカ(DELICA)の力強いスタイリングを受け継ぎ、世界観を体現するシリーズの最小モデルということで付けられた名称が、「デリカミニ」です。デリカミニは、日常はもちろんアウトドアユースでも使い勝手の良い軽スーパーハイトワゴンとなっています。

デリカミニの大きさ

寸法・重量
駆動方式 2WD 4WD
全長/全幅/全高(mm) 3,395/1,475/1,800 3,395/1,475/1,830
ホイールベース(mm) 2,495 2,495
車両重量(kg) 1,000 1,060

デリカミニのスペック

デリカミニは、T Premium、T、G Premium、Gの4つのグレードに分かれます。一番人気のグレード・駆動方式は、T Premiumの4WDで、最上位グレードかつ走破性の高い4WDに人気が集まっています。Tはターボチャージャー付のグレードとなっており最高出力もアップすることから、デリカシリーズの一員としてSUV風の走破性とパワーのある走りのグレードが人気となっているようです。

デリカミニT Premium 4WDのスペック
エンジン型式 BR06
総排気量 0.659L
エンジン最高出力 47kW / 64PS / 5,600rpm
エンジン最大トルク 100N-m / 10.2kgf-m / 2,400~4,000rpm
使用燃料 無鉛レギュラーガソリン
モーター種類 交流同期電動機
モーター最高出力 2.0kW / 2.7PS / 1,200rpm
モーター最大トルク 40N-m / 4.1kgf-m / 100rpm
モーター動力用主電池 リチウムイオン電池
変速機形式 CVT(自動無段変速機)
燃料消費率 WLTCモード 17.5km/L

Premiumグレードとは

最上位グレードであり最も販売台数も多い人気のPremiumグレードについては、先代モデルまでオプションとなっていた最新の安全装備も標準搭載装備に変更されました。走行時には前の車との車間距離をセットしておくと、先行車の加減速に合わせて車速を保持するようにアシストする追従走行機能(Adaptive Cruise Control)があります。また、道路の白線を検知し、直線やカーブでも車線中央付近を走るようにステアリング操作をサポートする車線維持支援機能(Lane Keep Assist)があります。

デリカミニの人気の理由

デリカミニは、2023年5月に発売することを同年1月に公表し、事前予約を受け付け開始しました。その後、発売日までに約16,000台の予約が入っており、元々の月間目標販売台数2,500台の6.4倍を事前に受注するという結果になっています。なぜこれほどまでに、デリカミニは好評となったのでしょうか。

グッドデザイン賞2023を受賞したデザイン性の高さ

先代車との違い

デリカミニの先代車であるeKクロススペースは、軽4輪車の新車販売台数シェアで2~3%と、軽自動車市場で人気のある軽スーパーハイトワゴンタイプではあるものの、なかなか台数を伸ばすことができていませんでした。しかし、後継車のデリカミニは発売前から高い人気を集め、最新の9月月間販売台数も前年同月比240%を超えています。先代車であるeKクロススペースとデリカミニは、元々同じベース車両からできているおり、大きく異なっているのはエクスリアデザインと設定される装備の違いのみとなっているのですが、どうして人気に差が表れたのでしょうか。

デリカミニは2023年度GOOD DESIDN AWARDを受賞しています。受賞時の審査委員からも高い評価を受けたポイントは、「デリカ」らしい頑丈で引き締まったタフなデザインと沢山の道具を載せることができるギアな一面と、「ミニ」の愛嬌のあるキャラクター性が伝わるデザインを同時に併せ持っているという点です。三菱自動車のデリカシリーズ(4WDミニバン)は、他にない走破性とアウトドアユース性能をもつミニバンとして、女性やシニアドライバーからの評価はあったものの「自分が乗る車ではない」というイメージを持っている方が多かったようです。しかし、軽ハイトワゴンでありSUV風の走破性能をもつデリカミニは、親しみをもてるキャラクター性のあるデザインを取り入れたことで、今まで遠くから見られていたユーザーに「自分が乗る車」として選ばれています。

居住空間と使い勝手の良さ

軽自動車は今、セカンドカーだけでなくメインカーとして選ばれることも多くなっています。そのためあらゆるユーザー層から選ばれるには、使い勝手の良さと室内空間の広さは必要不可欠なポイントとなっています。その点、デリカミニは軽スーパーハイトワゴンということで背が高く広々とした室内空間を持っていて、大きな収納スペースを確保できますし、後部席ユーザーも狭い乗車空間で疲れてしまうことがありません。

また、ファミリーカーとして求められる装備である「助手席側電動スライドドア」や半ドアを防ぐ「イージークローザー」は標準装備で、オプションは必要ありません。他にも、シート仕様が撥水シート生地を標準装備していたり、大きな荷物も積み込みやすい後方大開口ラゲッジルームなど、家族やペットとアウトドアへ出かける車にもおすすめの使いやすさとなっています。

デリカミニ中古車市場の流通は?

デリカミニの新車発売から5カ月が経過しています。10月現在の中古車市場での流通数は200台未満となっています。その流通の内訳を解説します。

届出済み未使用車がほとんど

現在の中古車市場でのデリカミニは、届出済未使用車がほとんどとなっています。届出済み未使用車は新車登録はすでにされている車のため、中古車としての流通ではあるものの、車自体は新車とほとんど変わらない状態となります。走行距離も10kmに満たないような車が多くなっています。状態もよく、メーカーオプションも予め付けているものが多くなります。また、新車と比べると納車が早くなるため、早急に手に入れたいというユーザーの需要にあっているため、新車よりもやや高額な価格設定になっている場合があります。

デリカミニの新車納期は

中古車流通の内容として、届出済未使用車が多いことから、中古車相場と新車相場の価格差があまり開いていません。そのため、新車でディーラーから購入をして、好みのカラーやオプションをつけたい方は新車ディーラーで相談をしてみても良いでしょう。新車の納期としては、10月12日時点の三菱自動車デリカミニの工場出荷時期目途が3~4か月程度とされているため、中古車で購入した場合に比べると2~3ヶ月程度待つ可能性はあります。ただし、中古車購入であっても整備点検等や名義変更手続き等はかかるため、購入後すぐに納車は難しい可能性があります。どのタイミングで車が必要なのか、購入した場合はどのくらいで納車がされるのかなど確認する必要があります。また、中古車店で届出済未使用車を購入した場合、購入店舗がお住まいの場所から近いかどうかで、車を陸送してもらう必要がでてきます。現時点で200台未満の流通数となるため、お近くには在庫がない可能性もあり、陸送費用が高額にかかることも予測しておかなくてはいけません。車の陸送は、距離とどのようなトラックを使用するかによって異なりますが、基本的に数万円~となります。

まとめ

こちらの記事では、三菱のデリカミニについて詳しくご紹介しました。デリカの頑丈さや走破性、広い室内空間と、ミニらしいキャラクター性のあるフロントデザインをもつデリカミニは、今後も人気車種となることが予想されます。現在は、新車納期についても3~4か月の出荷目処となっているため、気になられた方は一度ディーラーで試乗してみてはいかがでしょうか。