中古のビートルを選ぶ際の注意点|業者別・条件別に相場も解説

ビートルは丸目のヘッドライトに美しい滑らかな丸いフォルムを持つ、とてもオシャレで愛くるしい名車です。1938年~2019年まで80年以上世界中で販売されましたが、2019年に生産終了することが発表。その長い道のりを終えることになりました。
ビートルは販売台数が多いため、数多くの中古車が市場に出回っていますが、需要の高まりが予想されており、希少な一部の限定車やグレードについては、入手が難しくなる可能性があります。また、リコールや故障が多い車種といわれているため、中古車を購入する場合には注意が必要です。生産終了が近いビートルの中古車市場での価格相場や、中古のビートルを安心して購入するための方法と注意点、世界中で愛されるビートルの魅力などを説明します。

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ビートルの魅力と特徴

長い歴史を持つビートルには多くの魅力が凝縮されています。初代Tyoe-1は累計2152万9464台が生産され、単一の四輪乗用車として量産記録を持ち、多数の映画、ドラマなどにも登場。2019年春に公開予定の映画「バンブルビー」にもType1が主役級として登場します。
また世界トップクラスの安全性能を持ち、燃費がよく環境にも優しい。見た目がオシャレで、グッドデザイン賞の受賞経験もあります。数え切れないビートルの魅力に迫ります。

何年経っても優れたデザイン性

ビートルは、フォルクスワーゲン社の「10年経っても古く見えない車」というコンセプトを体現する、代表的な車種です。デザイン性に優れ、時代に流されない美しさは世界での評価が高く、ニュービートルは1999年度のグッドデザイン賞を受賞しています。

世界トップレベルの安全装備

フォルクスワーゲン社の「安全性はすべてに優先する」という理念のもと、同社の車はすべて、世界トップクラスの安全技術を標準装備しています。ビートルは歴史が古く、基準も厳しい安全性能評価試験のユーロNCAPで、最高レベルとなる星5の評価を受けています。

走りに一味違う魅力がある

優れた燃費性能と高い出力を両立した「TSIエンジン」が、優れたパフォーマンスを提供します。ザ・ビートル Rラインに搭載されている「1.4TSIエンジン」は、世界から80人以上のジャーナリストが参加して、最良の自動車エンジンを選出する「エンジンオブザイヤー」を、9年連続で受賞しています。

ビートルの中古車の価格相場

初代ビートル、ニュービートル、ザ・ビートルとモデルチェンジをして、80年以上販売されているビートル。同じモデルでも、数多くの改善により仕様が異なっていて、多数の限定車やグレードが存在します。2012年6月に導入された、現行モデルのザ・ビートルを中心に、中古車市場の相場を解説します。

ビートルの中古車価格

ザ・ビートルは2019年に生産が終了します。ロングセラーの名車を惜しみ、中古車市場の需要も高まる可能性があります。需要の増加は価格の高騰につながる懸念もあるので、購入を検討する場合は早めがよいでしょう。ザ・ビートルは、グレードによる価格差のほか、年式によっても価格が異なります。とくに、安全装備が充実した2016年以降の年式は、中古車市場での数が多くないため相場も高めです。

ザ・ビートル Base

Baseは基本グレードですが、登場は2015年と比較的最近。ビートル生誕77周年記念として追加された新グレードです。より多くの人にザ・ビートルを楽しんでもらうために登場し、既存グレードの装備内容や内外装を絞り込む形で、新車では239万9,000円というリーズナブルな価格を実現しています。

中古車価格帯 中古車相場
ガリバー 180~274万円 約227万円
グーネット 190~219万円 約204万円
カーセンサー 174~229万円 約201万円

ザ・ビートル Rライン

エンジンオブザイヤーを受賞した高性能の1.4TSIエンジンを搭載するRラインは、Base(1.2TSIエンジン搭載)と2.0 Rライン(2.0TSIエンジン搭載)の中間に位置するグレードとして、2016年11月に登場しました。中古車市場の価格帯についても、Baseと2.0 Rラインの中間前後に落ち着いています。

中古車価格帯 中古車相場
ガリバー
グーネット 248~309万円 約278万円
カーセンサー 246~309万円 約277万円

ザ・ビートル 2.0 Rライン

2.0TSIエンジンを搭載する2.0 Rラインは、圧倒的なターボパワーでスポーツカーの走りを堪能できるグレード。発売当初はターボの名称でしたが、2016年11月にRラインが登場したことで、2.0 Rラインに改名。最上位グレードの2.0 Rラインは、中古車市場でも平均価格316万円前後と高めです。

中古車価格帯 中古車相場
ガリバー
グーネット 283~318万円 約300万円
カーセンサー 280~386万円 約333万円

おすすめの中古ビートルのモデル

丸みを帯びたフォルムがキュートと評判のニュービートル。ニュービートルよりノーズが長くなり、やや凛々しいスタイルとなっています。男女問わず愛され続ける数多くのビートルの中から、おすすめモデルを解説します。

ザ・ビートル デューン

500台限定販売のデューンは、ザ・ビートルでは初のクロスオーバーモデル。クロスオーバーとは、普通の乗用車とクロスカントリー四駆を、足して割ったような車のことです。デューン(砂丘)をイメージした、サンドストームイエローメタリックの車体には、内外装ともに専用装備が豊富。専用サスペンションにより全高が15mm高く、専用デザインのリアスポイラー、迫力のある18インチアルミホイールなど、クロスオーバーモデルの雰囲気を醸し出しています。
エンジンには、Rラインと同様の高性能な1.4TSIエンジンを搭載。一味違うワイルドなザ・ビートルを求める方におすすめのモデルです。

最高出力 駆動方式 全長 全幅 全高 乗車定員 燃費 排気量
150ps FF 4.285m 1.825m 1.510m 4名 18.3km/L 1394ccc

NEWビートル

ニュービートルは、ビートルの2代目モデル。ザ・ビートルの一世代前のモデルのため、日本仕様の主力エンジンは、直列4気筒1.6L、2.0Lエンジンの「NA(自然吸気)エンジン」です。キュートな丸いフォルムは、一目でビートルと分かる特徴的な外装デザインで、多くの人を魅了してきました。その見た目から今でも愛好家は多く、根強い人気があります。日本では、1999年から13年近く販売されていたロングセラーのモデルで、中古市場は比較的豊富。カラーバリエーション、予算などで幅広く選べます。

最高出力 駆動方式 全長 全幅 全高 乗車定員 燃費 排気量
116ps FF 4.090m 1.730m 1.500m 5名 9.8km/L 1984cc

ザ・ビートル・チョコ

2014年にチョコ、ミルク、ビターの3つのバリエーションで販売されたザ・ビートルの限定車。「バレンタインの季節に合わせた、遊び心あふれる内外装をあしらう」というコンセプトのもと、チョコは300台限定で販売されました。ザ・ビートル デザインをベースに、「1.2L 直列4気筒 DOHC インタークーラー付きターボエンジン」を搭載。上品な甘さが薫るチョコレートをイメージした、トフィーブラウンメタリックのボディ、ファブリック素材のベージュのシート、オシャレで遊び心のある専用の内外装が、男女問わず人気です。

最高出力 駆動方式 全長 全幅 全高 乗車定員 燃費 排気量
105ps FF 4.270m 1.815m 1.495m 4名 17.6km/L 1197cc

ニュービートルカブリオレ

「2L 直列4気筒 6段ATエンジン」を搭載したニュービートルカブリオレは、2003年に4座オープンカーとして登場しました。ソフトトップの開閉は、手でロック解除したのち電動で13秒と高速。カルマン社製のホロは、洗車機に耐える強度があり、ホロを上げればクーペと遜色ない耐久性を得られます。「ロールオーバープロテクションシステム」という安全装置が危険を察知した場合、リアシートのヘッドレストが265mmの高さまで、0.25秒で飛び出し乗員を保護します。日本ではオープンカー自体が希少なため、中古市場の相場は高め。オープンエアでドライブを楽しみたい人におすすめです。

最高出力 駆動方式 全長 全幅 全高 乗車定員 燃費 排気量
116ps FF 4.090m 1.730m 1.500m 4名 10.6km/L 1984cc

業者別のビートルの中古車価格

中古車を購入する場合、モデルなどのタイプ別、年式、走行距離などによって相場は変わります。現行モデルのザ・ビートルを中心に、ガリバー、グーネット、カーセンサーの中古車市場での平均価格をまとめました。こちらもあわせて参考にしてください。

タイプ別

タイプ別 ガリバー カーセンサー グーネット
ザ・ビートル 約196.0万円 約169.0万円 約164.7 万円
ニュービートル 約88.2万円 約39.0万円 約41.8 万円
ビートル 約118.0万円 約176.2万円
ザ・ビートル ガブリオレ 約262.4万円 約262.4万円 約220.5 万円
ニュービートル カブリオレ 64.8万円 (1台のみ) 約59.0万円 約57.5 万円
ビートル カブリオレ 約166.9万円 233.5万円以上

※グーネットでは、ビートル ガブリオレの平均価格がビートルに含まれています。

現行モデルのザ・ビートルは高めで、一世代前のモデルのニュービートルは、リーズナブルな価格です。初代ビートルで古い年式のものは、ヴィンテージとして価値が高く、ニュービートルとの中古価格に逆転現象が起きています。希少なオープンカーのガブリオレは、全モデルで価格が高めです。

年式別

年式別 ガリバー カーセンサー グーネット
2016~18年式 約227.1万円 約278.3万円 約258.5万円
2012~15年式 約181.3万円 約171.5万円 約160.9万円

ザ・ビートルの年式による平均価格です。2016年9月に、ザ・ビートルはグレード体系、デザイン、安全装備を刷新する大規模なマイナーチェンジを行ったこともあり、2016年以降のザ・ビートルは価格が高めです。

走行距離

走行距離別 ガリバー カーセンサー グーネット
~5000km 約242.5万円 約250.4万円
5000~5万km 約192.7万円 約204万円 約194万円
5万~15万km 約182.8万円 約122.4万円 約130.5万円

ザ・ビートルの中から、中古市場に一番多いグレード「デザイン」に絞って、走行距離による平均価格を比較しました。走行距離が長い車両は、顕著に安い価格になりますが、基本的に古い年式のものが多いため、相乗効果で安くなっているようです。

ビートルを購入する際の注意点

ビートルは名車ですが、故障が多いといわれています。独自に車の故障率を調査しているJ.D. パワー社の「2018年自動車耐久品質調査」によると、フォルクスワーゲンのランキングは、全15メーカー中14位という結果になっています。ここではビートルを中古購入する際の注意点、過去に発生したリコールや故障事例を解説します。

中古のビートルはリコール対象か確認

新モデルのビートルは、リコールと改良によりトラブルは解決しています。ただし、旧モデルを中古で購入する場合は、該当車種がリコール対象かどうか、また対応済みかどうか確認することが大切。中古車の場合、該当車種に発生していた過去の不具合を調べることが重要です。過去のリコールは、インターネットで調べられます。購入したばかりの車にトラブルがあっては困るので、購入前の確認は怠らないようにしましょう。

DSGトランスミッションをチェック

2012~2013年式のザ・ビートルに搭載されている「7速DSG」という自動変速機が、2014年1月にリコール対象になりました。不適切なギアオイルにより、自動変速機制御コンピュータの基盤に内部ショートが発生した場合、エンジンを始動できない、または始動できても発進不能という状態に陥ります。購入を検討している車がリコール対象の車種となる場合、点検済みかどうか販売店に確認しましょう。また試乗の際には、異常振動や異音が発生しないかなどをチェックするとよいでしょう。

ニュービートルはイグニッションコイルに注意

ニュービートルの中には、イグニッションコイルがリコール対象になったモデルがあります。不適切な材質によりコイルボディに亀裂が生じると、コイルの電圧が必要な点火電圧に到達せず、点火プラグが失火してしまう懸念があるとのことです。点火プラグが失火すると、アイドリング不調や加速不良などのトラブルにつながるようです。リコール対象車の「ニュービートル 1.8T」「ニュービートル ターボ」を購入する場合、イグニッションコイルが点検済みかどうか販売店に確認しましょう。

警告灯の点灯

ニュービートルでは、制御コンピューターの異常や部品の故障により、警告灯が不適切に点灯してしまう不具合が比較的多いようです。輸入車は消耗品、交換部品の修理費用が高額になりやすく、部品交換に時間がかかることもあります。したがって、試乗で警告灯に異常がないか必ずチェックしましょう。

現在の車から買い替える場合には

中古車の購入と同時に、車の買い替えを検討している方も多いでしょう。そこで、買い替えル際の注意点を解説したいと思います。

古い車は廃車費用に注意

車を下取りに出した際、古い車の場合は、ディーラーや販売店の査定で価格がつかないことがあります。また個人で廃車するにしても、慣れない廃車手続きを行い、解体費用、運搬費用、リサイクル料などで、総額20,000~50,000円前後の費用が掛かるケースもあります。そういった場合は、カーネクストの廃車買取を利用するのがよいでしょう。0円以上の買取が保証されており、査定も無料。廃車の費用をとる買取業者もありますが、カーネクストでは無料です。

買取業者はカーネクストがおすすめ

車検切れ、故障車、不動車、どんな車でもカーネクストは0円以上で買取を保証します。また査定、解体費用、運搬費用が無料。引取り手数料などもなく、書類代行まで無料で行ってくれます。自動車税の還付金を受けられ、さらに買取価格がつくケースまであります。
世界中に販路を持つカーネクストは、日本で需要が低い中古車でも、修理、整備して需要の高い海外へと輸出できるため、買い取りができます。古い車に予想外の買取価格がつくケースがあるのも、そのためです。おすすめの買取業者なので、買い替え希望の方はご検討ください。

参考:カーネクスト

カーネクストで買取してビートルに乗り換えよう

車はライフスタイルの一部で、生活に大きくかかわる大切なパートナーです。乗るなら自分や家族の好み、用途に合わせた車が欲しいところです。男女問わず人気のビートルは、惜しまれながら80年の歴史に幕を下ろしますが、中古車市場での需要の高まりが予想される今こそ買いどきです。ビートルへの買い替えを検討している方は、余計な費用をかけずに買い替えをしたいところでしょう。カーネクストなら、あなたの愛車を適切な価格で買取してくれます。また、世界中で必要としている新たなパートナーの元に、送り届けてくれるでしょう。