アメリカの自動車メーカーから誕生し、日本のフォードジャパンが、カタカナ名称として「ムスタング」とも転写されたという話もある「マスタング」。2016年下半期でフォードが日本から撤退してしまったため、現在の国内販売は既に終了してしまっています。
初代は1964年で、2代目、3代目と続いて最終的には7代目まであります。そして、マスタングはトヨタ・セリカに影響を与えたとされています。そんなマスタングを手に入れるためには、日本撤退しまった以上は、中古としての購入しかありません。
そこで今回は、マスタングの魅力をたっぷりと紹介し、中古車としてのマスタングの価格相場やおすすめマスタングを、一挙徹底解説していきます。マスタングの魅力を感じ取り、ぜひ購入の参考にしてください。
マスタングの魅力と特徴
既に日本を撤退しているフォードのマスタング。まずは、車の特徴を見ていきながら、マスタングの魅力についても詳しく解説していきます。人々の視線を惹きつけるマスタングには、どのような魅力があるのでしょうか。
存在感のあるボディデザイン
マスタングの魅力は、まずはそのボディのデザインです。ボディ形状は、「ファストバック」と呼ばれる傾斜のついたリアセクションのクーペタイプと、幌式オープントップの「コンバーチブル」の2種類。グリル中央に、マスタングの駿馬の紋章のエンブレムがあり、アメ車らしさのある大型ボディが特徴的です。その存在感のあるボディが、待ちゆく人々の視線を集める車だといえるでしょう。
力強さを楽しむエンジン音
マスタングはアメ車なので、元々はアメリカを拠点に販売していた車種です。しかし、2015年モデルのマスタングが日本に導入され、「2.3Lの直列4気筒直噴ターボエコブースト」がエンジンに追加搭載されています。
基本、マスタングのエンジンはV6、V8エンジンが主流とされてきました。ところが近年の流行に沿って、ダウンサイジングしたエコブーストエンジンにすることで、力強い走りが可能になり、環境にも配慮された設計になりました。
エコブーストエンジンは、「アクティブ・ノイズ・コントロール」というサウンドシステムが搭載されており、このシステムによってエンジン音にノイズがなくなります。車内に響く音は、新型マスタングをイメージしたものとして、フォードなりのこだわりが演出されています。
グレードなしのカスタム仕様
マスタングは、1964年に若者向けの小型スポーツカーとして販売されました。そのスポーティーさと性能によって、大ヒットした人気車種です。しかし、マスタングには特定のグレードというものがありません。オプションとしてパーツを選択することで、オーナーそれぞれの好みにカスタムしていく仕様になっています。これを「オーダー・エントリー・システム」といいます。独自の好みに仕上げていくことで、車により一層愛着がわくことでしょう。
マスタングの中古車の価格相場
マスタングの中古車の価格相場を、モデル別で詳しく比較していきましょう。
マスタングの中古車価格
マスタングの中古車価格としては、比較的高め設定されており、2015年モデルの場合は285万~848万円といったところです。新車での購入だと465万円なのですが、それよりも上回る金額になることがあるということは、現在日本で販売されていないからこそ、貴重な車という扱いなのでしょう。2006年モデルのマスタングでも、新車価格で430万~555万円が、中古価格では88万円~798万円とされていて、中古価格も差が大きいようです。
4代目以前のムスタングのモデル
1964年から発売されている4代目以前のムスタングですが、古いモデルは市場に出回っているケースは少ないことが現状です。それでも初代~4代目のマスタングは、多少なりとも台数が中古車として存在していました。中古車価格帯としては、高くて1.000万円いくものもあり、新車価格よりもかなり高額設定されたマスタングもあります。中古車相場はサイトによってもさまざまですが、大体400万円前後といったところでしょう。
中古車価格帯 | 中古車相場 | |
ガリバー | – | – |
グーネット | 148~1.200万円 | 約271万円 |
カーセンサー | 268~1.050万円 | 約543万円 |
5代目マスタング
5代目のマスタングは、1993年~2005年に発売されています。5代目モデルもそこそこ古いタイプなので、市場に出回る台数は少なめとなります。ただし、相場としては150万円を切るものが多いため、安く購入したい方は、5代目モデルを検討してみてはいかがでしょうか。
中古車価格帯 | 中古車相場 | |
ガリバー | – | – |
グーネット | 18~248万円 | 約126万円 |
カーセンサー | 25~248万円 | 約110万円 |
6代目マスタング
6代目のマスタングは2005年~2014年と、そこまで古くないモデルになります。そのため、中古車相場としては200万円台になってしまいます。5代目と比べると、100万円以上は高めの相場になっています。しかし中古車価格帯を見比べると、100万円を切るものもあるため、年式によっても差が生じると考えておきましょう。
中古車価格帯 | 中古車相場 | |
ガリバー | 149万円 | – |
グーネット | 88~628万円 | 約248万円 |
カーセンサー | 89~628万円 | 約240万円 |
7代目マスタング
7代目のマスタングは、2015年からとなっています。7代目は最も新しいモデルになるので、価格も高めです。新車とあまり変わらない金額だったり、新車以上の金額になっていたりすることもあります。相場としては、大体400万円後半ぐらいと見てよいでしょう。7代目となれば、初代と比べると市場にも出回っているで、新車に近いものをお探しなら7代目がおすすめです。
中古車価格帯 | 中古車相場 | |
ガリバー | 349~428万円 | 約387万円 |
グーネット | 308~848万円 | 約494万円 |
カーセンサー | 308~853万円 | 約497万円 |
おすすめの中古マスタングのモデル
おすすめの中古マスタングのモデルのスペックなどについて、詳しく見ていきましょう。モデルによっては、多少スペックが異なります。おすすめモデルとして4つ見ていきますが、お好みのスペックがあるかどうか見ていきましょう。
5万キロ以下でお得な車両が狙える6代目
アメリカでは、2005年に発売された6代目マスタングは、日本では2006年6月に発売されました。そんなマスタングは、実用的に乗るというよりは趣味として乗る人が多い車です。そのため、たとえ古い年式モデルの車であっても、少ない走行距離のマスタングが見つけられます。修理したことのないマスタングで、100万円程で見つかるものもあり、5万キロ以下でお得なマスタングなら、6代目がおすすめです。6代目のスペックは以下の通りです。
最高出力 | 駆動方式 | 全長 | 全幅 | 全高 | 乗車定員 | 燃費 | 排気量 |
213~426ps | FR | 4.765m | 1.875m | 1.385m | 4人 | – | 3.721~4.951cc |
新車を買う代わりに7代目
フォードそのものが日本から撤退しているので、マスタングを新車を購入するということは極めて難しいと考えられます。そこでおすすめなのが7代目マスタングです。2019年2月時点では、走行距離1万km以下の状態のよいマスタングが存在します。そんな新車の代わりともいえる、7代目マスタングのスペックは以下の通りです。
最高出力 | 駆動方式 | 全長 | 全幅 | 全高 | 乗車定員 | 燃費 | 排気量 |
314ps | FR | 4.790m | 1.920m | 1.380m | 4人 | – | 2.260cc |
安くマスタングに乗りたいなら5代目
5代目マスタングは、フォードが輸入販売を始めた頃で、日本の市場にも販売され始めたモデルです。発売当初から25年以上もの年月がたっているので、価格落ちしています。よって、安くて50万円以下での購入も夢ではありません。そんな5代目マスタングのスペックは以下の通りです。
最高出力 | 駆動方式 | 全長 | 全幅 | 全高 | 乗車定員 | 燃費 | 排気量 |
145~342ps | FR | 4.62~4.66m | 1.86m | 1.38~1.39m | 4人 | 6.8~8.6km/L | 3.797~4.942cc |
高くても形にこだわるなら4代目以前
4代目よりも前のマスタングは、古すぎてなかなか市場には出回っていませんが、クラシックカーとしてマスタングの購入を考えている人向けといえるでしょう。古すぎるため、価格はプレミア価格となってしまいますが、高額でも形にこだわりあるなら、4代目以前がおすすめです。しかし、最新モデルのマスタングよりも高額の場合もあります。そんな4代目以前のマスタングのスペックは以下の通りです。
最高出力 | 駆動方式 | 全長 | 全幅 | 全高 | 乗車定員 | 燃費 | 排気量 |
145~215ps | FR | 4.580m | 1.760m | 1.360m | 4人 | – | 3.797~4.942cc |
業者別のマスタングの中古車価格
ガリバー、グ―ネット、カーセンサーの業者別に、マスタングの中古車価格を比較していきます。これら3つの業者の中で、どこが安いのか表にすることで一目で比較できます。ぜひ、中古マスタング購入の際の参考にしてみてください。
タイプ別
タイプ別 | ガリバー | カーセンサー | グーネット |
G | – | 57.5万円 | 98.6万円 |
V6クーペプレミアム | 149.8万円 | 195.1万円 | 209.8万円 |
50イヤーズエディション | 387.8万円 | 413.1万円 | 398.0万円 |
V6クーペは世代でいえば、6代目にあたるマスタングのタイプです。50イヤーズエディションも、2014年11月からのモデルになるため、6代目にあたります。この2つで比較してみると、50イヤーズエディションのほうは、新車とさほど変わらないような金額であることが分かります。2016年に撤退しているため、2014年のタイプはわりと新しいほうであるためでしょう。
一方のGは、5代目にあたるモデルですが、5代目ともなれば100万円を切っているものがほとんどです。安価でマスタング購入したいなら、5代目あたりがおすすめでしょう。
年式別
年式 | ガリバー | カーセンサー | グーネット |
1965年 | – | 572.4万円 | 486.7万円 |
2000年 | – | 84.9万円 | 70.9万円 |
2011年 | 149.7万円 | 297.1万円 | 275.3万円 |
2015年 | 387.8万円 | 423.8万円 | 532.6万円 |
初代の1965年、2000年の5代目、2011年の6台目、2015年の7代目で比較しています。2015年式はまだ新しいほうのため、価格相場も新車と同じくらい、もしくはそれよりも高くなる傾向にあります。2011年式にもなれば300万円を切りますし、2000年式にもなれば100万円を切ります。しかし、初代のように貴重なクラシックカーは、新車以上の価格になる傾向です。
走行距離別
走行距離 | ガリバー | カーセンサー | グーネット |
5000Km~5万km未満 | 約385.2万円 | 約377.8万円 | 359万円 |
5万Km~10万km未満 | 149.7万円 | 230.9万円 | 208万円 |
10万km~15万km | – | 338.7万円 | 223.2万円 |
走行距離では、下限は5000km、上限は15万kmで比較しています。マスタングはアメ車なので、日本では10万kmもいけば買い替えしてしまうところを、10万km以上になっても乗車し続けられる車種です。10万Km以上の場合では、200万円台~300万円台があります。5万km未満だと300万円後半が多く、5万km以上で10万km未満は100万円台~200万円台と、ほかと比べると少し安めになっています。
マスタングを購入する際の注意点
アメリカ生まれということとその力強いエンジンで、人々の視線を集めてしまうほど存在感のあるボディデザインのマスタングは、とても魅力的な車です。そんなマスタングを購入する際に、気を付けておきたいことがあります。注意点を踏まえて、マスタング購入の参考にしてください。
ディーラーでの修理ができない
マスタングを生み出したアメリカの自動車メーカー「フォード」は、2016年に既に日本市場を撤退しています。よって、仮に故障してしまっても、ディーラーでの修理は少なくとも不可能なので要注意です。万一、マスタング購入後に原因不明の故障が生じても、しっかりしたフォローは受けられないでしょう。そういった意味では、トラブルが起きないかどうかのリスクはあります。
どこまでカスタマイズされているか
マスタングには、グレードというのは存在しません。オプションとして、好きなパーツを自分好みにカスタマイズすることで、オリジナル感を演出すできる点がマスタングの特徴です。これは「オーダー・エントリー・システム」というものです。そして、自分が購入したいと考えているマスタングが、どのようなカスタマイズがされているかチェックしましょう。オプションもどのようなものがあるのか調べ、狙うマスタングに施されたオプションを確認してから購入しましょう。
並行輸入車は年式や走行距離だけで判断しない
世界地図で見ても分かる通り、日本とアメリカでは国土の広さがかなり違います。アメリカの国土は、世界の中でも広いほうで、走行距離も当たり前のように20万~30万kmの車が存在します。湿度が低いこともあり、たかだか10万km程度では買い替えはしないことが多いのです。また、ここで注意しておきたいことは、並行輸入車を扱う業者での購入です。悪徳業者だと、不正にメーターを巻き戻している可能性は否めません。仮に安く購入できたとしても、その後のトラブルなどのリスクを考えれば、並行輸入車からの購入は避けたほうがよいです。
リスクのある中古マスタングを避けるためには、走行距離、年式をチェックしたあとに、内装や外装の状態もチェックしましょう。走行距離や年式のわりに、内装や外装がひどい状態なら要注意です。
現在の車から買い替える場合には
今の車からマスタングへの買い替えをするなら、まずはどのような行動に出たらよいのでしょうか。ここでは、買い取りをする場合のポイントを解説いたします。
高く売るため買取業者を利用
車の買い替えを考えているときは、ディーラーへとりあえず行く人は多いはずです。しかし、ディーラーでの下取りも悪くはないのですが、高く売るなら買い取り業者を利用しましょう。ディーラーへの下取りは、価値が低い車種の場合だと下取りのほうが得で、売却から購入の流れを、1店舗で終えられることがメリットです。一方の買い取り業者は、他社の業者との価格競争が起きます。そのため、高く買い取ってくれる可能性があるのです。近くに買取店がなくても、無料で出張査定ができる業者もあります。
買取業者はカーネクストがおすすめ
高く売るためには買い取り業者がおすすめですが、さまざまな業者がいる中で、カーネクストをおすすめします。カーネクストでは、レッカー・書類代行といった廃車料は一切無料で、さらに査定も無料なので、余計な費用をかけずに買い取り業者にお任せできます。また、0円以上の買い取り保証もあるため安心です。世界中で販売しているので、広い販路という意味でカーネクストを選ぶメリットは大きいと考えらえます。ぜひマスタングへの買い替えを検討の際は、今の車の買い取りをカーネクストへお任せしてみましょう。
参考:カーネクスト
安く中古のマスタングを手に入れよう
マスタングが欲しい場合は、フォードが撤退しているため、中古で購入するしかありません。そして、安くマスタングを購入するなら5代目がおすすめです。5代目マスタングは、販売されてから25年以上も経過しているので、価格落ちしているのです。新車に近いものにこだわるなら7代目、5万Km以下を狙うなら6代目でもよいでしょう。もし、それ以上よりも前の初代~4代目を探すなら、なかなか市場に出回っていないので、探すことは大変です。ただし、根気強く探すことで見つかる可能性もあるので、自分がどの世代のマスタングを選ぶか決めておきましょう。また、ディーラーでの修理は不可能なので、リスクを知ったうえで購入するかよく考えましょう。