令和4年4月27日に、対象期間に輸入されたメルセデスベンツのS400d等の計158台のほか、同社が同日に国土交通省へと届け出たリコール届出内容について解説しました。
こちらの記事では、今回リコール届出されたメルセデスベンツの詳しい情報についてご紹介いたします。
メルセデスベンツ令和4年4月27日リコール情報
令和4年4月27日にリコール届出がされたメルセデスベンツ対象車および不具合状況と改善内容についてご説明いたします。ご自身が所有する車がリコール対象車かどうかご心配の方は、車検証をお手元にご準備のうえ照らし合わせてご確認ください。
メルセデスベンツ(S400d)令和4年4月27日リコール届出(外-3398)の対象車
令和4年4月27日にリコール届出がされたメルセデスベンツ「S400d」の対象車は以下になります。車検証に記載されてある通称名、型式、車台番号を照らし合わせてご確認ください。
車名通称名:メルセデスベンツS400d 4MATIC 左ハンドル
型式:3DA-223033
車台番号:W1K2230331A004713~W1K2230331A005980
対象期間:令和2年12月16日~令和3年1月18日
リコール対象車台数:7台
車名通称名:メルセデスベンツS400d 4MATIC 右ハンドル
型式:3DA-223033
車台番号:W1K2230332A003743~W1K2230332A021713
対象期間:令和2年12月16日~令和3年4月21日
リコール対象車台数:26台
車名通称名:メルセデスベンツS400d 4MATIC 右ハンドル
型式:3DA-223133
車台番号:W1K2231332A004924~W1K2231332A005180
対象期間:令和3年1月5日~令和3年1月16日
リコール対象車台数:2台
車名通称名:メルセデスベンツ S500 4MATIC 左ハンドル
型式:5AA-223063
車台番号:W1K2230631A003732~W1K2230631A021640
対象期間:令和2年12月16日~令和3年3月2日
リコール対象車台数:19台
車名通称名:メルセデスベンツ S500 4MATIC 右ハンドル
型式:5AA-223063
車台番号:W1K2230632A003910~W1K2230632A006522
対象期間:令和2年12月16日~令和3年2月15日
リコール対象車台数:47台
車名通称名:メルセデスベンツ S500 4MATIC 左ハンドル
型式:5AA-223163
車台番号:W1K2231631A006190~W1K2231631A023863
対象期間:令和3年1月5日~令和3年4月5日
リコール対象車台数:34台
車名通称名:メルセデスベンツ S500 4MATIC 右ハンドル
型式:5AA-223163
車台番号:W1K2231632A004698~W1K2231632A023981
対象期間:令和2年12月16日~令和3年3月1日
リコール対象車台数:23台
メルセデスベンツ「S400d等」の不具合状況と改善内容
今回リコール届出がされたメルセデスベンツ(S400d等)の不具合の部位は乗員補助拘束装置(SRSコントロールユニット)です。
不具合の状況及び原因は以下です。
SRS(乗員補助拘束装置)コントロールユニットにおいて、製造時の取付けが不適切なため、確実に固定されていないものがあります。そのため、事故等の衝突時にエアバッグが適切に展開しない、あるいは走行中の振動で正しくない加速度値を検出することで突然エアバッグが展開し、最悪の場合、乗員が負傷するおそれがあります。
改善内容としては、全車両、SRSコントロールユニットを固定しているナットを一度外して取付け状態を点検し、規定トルクで締付け直します。なお、ねじ山に損傷があった場合は、関連する部品を全て新品に交換します。
ドイツ本社からの報告による発見となり、不具合の発生件数は0件、事故の有無は無しとなっています。
メルセデスベンツ(メルセデスE220d)等の令和4年4月27日リコール届出(外-3397)の対象車
令和4年4月27日にリコール届出がされたメルセデスベンツ「メルセデス E220d」の対象車は以下になります。車検証に記載されてある通称名、型式、車台番号を照らし合わせてご確認ください。
車名通称名:メルセデス E220d ステーションワゴン 右ハンドル
型式:LDA-213204C
車台番号:WDD2132042A488079~WDD2132042A758543
対象期間:平成30年7月23日~令和2年5月13日
リコール対象車台数:1,018台
車台番号:W1K2132042A758829~W1K2132042A842715
対象期間:令和2年1月6日~令和2年7月16日
リコール対象車台数:119台
車名通称名:メルセデス CLS220d 右ハンドル
型式:LDA-257314
車台番号:WDD2573142A000546~WDD2573142A054775
対象期間:平成30年4月24日~令和2年5月25日
リコール対象車台数:2,746台
車台番号:W1K2573142A048980~W1K2573142A077313
対象期間:令和元年12月17日~令和2年7月29日
リコール対象車台数:394台
車名通称名:メルセデス CLS220d 右ハンドル
型式:LDA-257314C
車台番号:WDD2573142A001554~WDD2573142A053140
対象期間:平成30年8月18日~令和元年12月2日
リコール対象車台数:54台
メルセデスベンツ「メルセデスE220d」等の不具合状況と改善内容
今回リコール届出がされたメルセデスベンツ(メルセデスE220d等)の不具合の部位は原動機(クーラントポンプ) です。
不具合の状況及び原因は以下です。
ディーゼルエンジンに搭載されているクーラントポンプにおいて、軸受けシールの設計が不適切なため、作動の制御が行われている負圧回路へ冷却水が浸入し、負圧回路の関連部品が作動不良を起こすことがあります。そのため、エンジン警告灯(MIL)が点灯する、出力が低下する、ブレーキ倍力装置の機能が低下する等の不具合が発生し、排気ガスの再循環装置(EGR)制御用の電磁バルブに作動不良が発生した場合においては、MIL点灯と共に排ガスが悪化し、更に短絡が発生すると発熱して周囲を溶損させることで、最悪の場合、火災に至るおそれがあります。
改善内容としては、全車両、EGR制御用の電磁バルブを新品に交換し、エンジンコントロールユニットの制御プログラムを対策プログラムに書き換えます。また、負圧回路の点検を行い、冷却水やエンジンオイルが浸入している関連部品は、新品に交換します。
ドイツ本社からの情報による発見となり、不具合の発生件数は10件、事故の有無なしとなっています。
メルセデスベンツ「メルセデス・ベンツのS400d」とはどんな車?
今回リコールの届け出があったメルセデスベンツのS400dは、メルセデスベンツの最上位クラスとなるSクラスの車です。車名の400は、総排気量2,924㏄のエンジンを搭載しているもののパワーは4,000㏄に匹敵することからつけられています。そのあとに続くdは、ディーゼルエンジン搭載、4MATICはメルセデスベンツが独自に開発した4輪駆動システムの名称となっています。こちらでは、リコール対象になっているメルセデスベンツのS400dについて詳しくご紹介します。
メルセデスベンツS400dのスペックは
メルセデスベンツのS400dは、2021年9月にモデルチェンジされた車で、ボディタイプは4ドアセダンとなっています。全長は5,17mm、全幅1,954mm、全高1,503mmです。ホイールベースは3,106mmで、広い車内空間が保有できているため後部席もゆとりがあります。また、エンジンは申し分ないパワーをもっているため、ディーゼルエンジンのエンジン音が大きいと想定されるかもしれませんが、S400dの静寂性は高く運転中の車内では音を感じることなくドライブを楽しむことができます。ボディカラーは、オブシディアンブラック、オニキスブラック、エメラルドグリーン、ノーティックブルー、ルビーライトレッド、セレナイトグレー、グラファイトグレー、モハーベシルバー、ハイテックシルバーと、メーカーオプションで設定可能なダイヤモンドホワイト、カラハリゴールドとなっています。